夜間部で使える制度・使えない制度|働きながら鍼灸・柔整の養成校に通う人の学費と生活費
あん摩マッサージ指圧・はり・きゅう・柔道整復の養成校には夜間部を置く学校が多く、働きながら通う進路は珍しくありません。ただし、夜間部を選ぶと使える制度と使えない制度が分かれます。
学費を支える給付金は夜間部でも対象になり得る一方、生活費を支える給付金は夜間部だと対象外です。この記事では4つの制度について、夜間部での扱いを整理します。
制度別の一覧
| 制度 | 支えるもの | 夜間部での扱い |
|---|---|---|
| 専門実践教育訓練給付金 | 学費 | 講座が厚生労働大臣の指定を受けていれば対象。夜間部の講座も指定されている |
| 教育訓練支援給付金 | 生活費 | 通信制・夜間制は対象外 |
| 高等教育の修学支援新制度 | 学費と生活費 | 夜間制も対象。給付型奨学金の月額は昼間と同じ。授業料・入学金の減免上限は夜間制の額 |
| 高等職業訓練促進給付金 | 生活費(ひとり親) | 国の要件に昼夜の区別はない。対象課程の判断は自治体 |
専門実践教育訓練給付金:夜間部でも使える
対象になるかどうかを決めるのは、その講座が厚生労働大臣の指定を受けているかどうかです。昼間か夜間かは関係ありません。厚生労働省の講座検索システムには「鍼灸科夜間部」「柔道整復学科 夜間コース」のように、夜間部の講座が学校ごとに指定されています。
注意したいのは、指定は学科・課程ごとだという点です。同じ学校でも昼間部が指定を受けていて夜間部は受けていない、あるいはその逆もあります。志望する夜間部の講座そのものが指定を受けているかを確認してください。
在職中に使う場合は、受講開始日の時点で雇用保険の被保険者期間が通算3年以上(初めて受ける場合は2年以上)あることが要件です。働きながら通う方は、この条件を満たしやすい立場にあります。
教育訓練支援給付金:夜間部は対象外
離職して訓練を受ける間の生活費を支える教育訓練支援給付金は、対象となる訓練が通信制・夜間制以外に限られています。夜間部を選んだ時点で、この給付金は使えません。
そもそもこの給付金は、受講開始時に離職していることが前提の制度です。働きながら夜間部に通う方は、離職の条件でも対象から外れます。夜間部を選ぶなら、生活費は自分の収入で支える計画になります。
学費の給付と生活費の給付で条件が違う。これが夜間部を考えるときの中心です。学費は夜間部でも戻る可能性があるが、生活費の給付はない。この前提で、昼間部を離職して通う場合と、夜間部を働きながら通う場合の収支を比べてください。
修学支援新制度:夜間制も対象。減免額が違う
高等教育の修学支援新制度は、専門学校の夜間制も対象です。文部科学省の資料では、給付型奨学金の月額は昼間制と同じで、授業料・入学金の減免上限は夜間制の額が別に定められています。
| 専門学校(私立) | 授業料の上限(年額) | 入学金の上限 |
|---|---|---|
| 昼間制 | 590,000円 | 160,000円 |
| 夜間制 | 390,000円 | 140,000円 |
住民税非課税世帯の場合の上限額です。準ずる世帯はこの3分の2または3分の1が上限になります。学校へ実際に支払う額が上限より少ない場合は、その実額までが減免の対象です。
ただし、この制度には初めて高校等を卒業した年度の末日から2年以内という申込資格があるため、社会人として数年働いてから入学する方の多くは対象外です。夜間部で使えるかどうかより先に、この期間の条件で判定されます。
高等職業訓練促進給付金:昼夜の規定はない
ひとり親の方の生活費を支える高等職業訓練促進給付金は、こども家庭庁が示す要件に昼間・夜間の区別がありません。要件は、養成機関で6か月以上のカリキュラムを修業すること、対象資格の取得が見込まれること、そして仕事または育児と修業の両立が困難と認められることです。
働きながら夜間部に通う前提だと、3つ目の要件に当たるかどうかは自治体の判断になります。夜間部を考えているひとり親の方は、志望校と課程を伝えたうえで、事前相談で確認してください。
夜間部を選ぶ前に確認すること
- 志望する夜間部の講座が指定講座か。学校単位ではなく、学科・課程単位で確認します。指定には期間があり、更新されないこともあります。
- 「II部」「第2部」「午後部」は夜間部か。講座名に「夜間」と入っていなくても、実態が夜間部のことがあります。逆に午後部は昼間部の扱いです。学校の募集要項で確認してください。
- 生活費の給付は使えない前提で収支が合うか。教育訓練支援給付金がない分、働きながらの収入で3年間を支える計画になります。
学費コンパスの学校一覧では、夜間部のある学校を絞り込めます。指定講座の有無と昼夜の別を確認する出発点として使ってください。
専門実践教育訓練給付金の記事を読む
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主な一次資料
厚生労働省「Q&A~専門実践教育訓練給付金~」(Q1・Q21)
文部科学省「授業料等減免額(上限)・給付型奨学金の支給額」
こども家庭庁「高等職業訓練促進給付金のご案内」
本記事は制度の理解を助けるための情報提供であり、個別の受給可否を保証するものではありません。制度は改正されることがあります。情報基準日:2026年9月23日。

